ECMOのスペシャリストが語る、「COVID-19関連重症呼吸不全に対するECMOの役割」OneCE Webセミナー フルムービー版

日本医科大学付属病院 外科系集中治療科部長の市場晋吾先生に、「COVIDー19関連重症呼吸不全に対するECMOの役割」というテーマでお話しいただきました。

市場先生の御略歴は、ダイジェスト版でご高覧ください。
市場先生は、臨床工学技士との関係も深く、岡山理科大学工学部生体医工学科教授として、臨床工学技士の育成にご尽力された時期もあり、また日本医科大学付属病院では、ME部の部長を兼任されています。

今回の内容は、ご講演いただいた、2020.5.16時点でわかっていること、臨床でのご経験を元にお話しいただいております。

本編では、COVID-19肺炎のType LとType Hについてまずご解説いただいております。
Type LとType Hでは呼吸管理が異なり、Type Lにおける対応と、LからHへの移行について、およびTypeHの呼吸管理について説明がありました。
また、ELSOのガイドラインを示され、ECMO適応のアルゴリズムを提示いただき解説していただきました。
COVID-19のECMO症例では、搬送を必要とされた症例をご提示された他、実際に関われた症例をご供覧していただきました。

COVID-19肺炎では、凝固異常が起きるので、抗凝固療法の有用性を示唆されています。COVID-19重症例では、ヘパリンとナファモスタットの併用がいいのではとのことです。

また、プラズマリーク発生時の注意点と対応について解説いただいております。

日本おけるECMOnetは、日本集中治療医学会日本呼吸療法医学会日本救急医学会、およびPCPS・ECMO研究会日本呼吸器学会が設立したシステムです。7つの地域に分けて患者搬送、転送先のコーディネーションをやっているということで、重症呼吸不全患者の転院搬送の相談、およびECMO管理・人工呼吸器管理の相談をやっているそうです。

5月16日時点のECMOの離脱率は、73.6%でした。他国と比較しても世界で最も高い成績です。
基本的なVV-ECMOのノウハウで、比較的若年者に、多臓器不全になる前に導入すれば、救命の可能性は高いと示唆されております。

市場先生とは、岡山理科大学で行われた、肺保護換気ワークショップで初めてお会いしました。今から15年くらい前のことです。
その後、今から13年ほど前に開催された、とある研究会でご一緒させていただいた際、日本のECMOと、ヨーロッパのECMOは全く異なるものであることを知りました。
そのことが顕著になったのが、2009にあった、インフルエンザ(H1N1)のパンデミックです。
日本のECMOの成績はOECD加盟国の中で、最下位に近い状況でした。
そこから、日本ではECMO netがスタートしました。
現時点における、日本のECMOの成績が高いのは、過去の反省が活かされている結果です。

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投稿者プロフィール

野口裕幸
野口裕幸
CE野口企画代表。臨床工学技士。1992年から2011年まで臨床に従事したのち、呼吸療法の教育を全国に広めることを目的として独立。
現在、北里大学保健衛生専門学院臨床工学専攻科、および神奈川工科大学健康医療科学部臨床工学科の非常勤講師。自称「人工呼吸器の伝道師」として、全国各地で講演、セミナー講師などを行っている。

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