CEのためのちょっと役立つ疫学:疫学とは

疫学【Epidemiology】という学問をご存じでしょうか。

昨今、ニュースなどでも耳にする機会が増え、聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。(そういう私もここ一年で勉強し始めたばかりですが…。)

   

疫学とは

人を対象とした医学研究における基本的な方法論

病気の分布をとらえ曝露(原因)とアウトカム(結果)の因果関係を人のデータで直接検証する方法論

※“曝露”とは単に大気汚染などの悪いものだけを指すのではなく、薬の使用や治療なども“曝露”として考えることができます。“アウトカム”は病気が良くなったのか悪くなったのか、それはどの程度なのか(何倍良いのか悪いのか)などで示すことができます。   

   

よく疫学と生物統計学が同じと考えられがちですが、それは違います。

疫学はどのように仮説を立て、どの研究デザインを選び、どのようにバイアス(*過大評価、過小評価の原因となってしまう要因)を防ぎ、結果をどう解釈するか、という一連の流れを通し、因果関係を人のデータで直接検証する方法論です。(頼藤貴志,疫学方法論とその応用-小児における環境保健学的研究-,2017,小児感染免疫29-2,183)

疫学にとって統計学は一種の道具として考えるとわかりやすいかもしれません。統計が正しくても、扱っているデータや研究デザインが正しくなければ、結果も歪んできますよね。

   

疫学を知ることで、世にあふれるたくさんの情報の中から、データを正しく理解し判断することができる

意思決定のための臨床的なエビデンスとして情報を整理することができるのではないかと考えます。

   

学会やセミナーで言っているから、論文に書いてあるから、先生が言っているから、ではなくて、臨床工学技士の専門性を活かしながら、臨床工学技士の視点から、Evidenceの構築に寄与したいですね。

(私の知識の整理、振り返りも含め、記事を書いていますが、)臨床研究や日頃の疑問の解決に少しでもお役立ていただければ幸いです。

    

次回、代表的な研究デザインについて記載したいと思います。是非ご覧ください。

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投稿者プロフィール

CE_Y.A.
臨床工学技士。趣味はマラソン。現在、社会人大学院生として修士課程で疫学衛生学を専攻しています。日々の臨床での疑問を解決したい、論文を正しく読み判断したい、データを適切に扱いたい、そういった思いで一念発起しました。臨床工学と疫学は、遠いようで近く、また疫学は必要な知識であるが学ぶ機会の少ない分野なのではないかと思います。学んだことを臨床で生かしつつ、臨床工学技士と疫学を繋げる一助となればと考えています。

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