FFR(Fractional Flow Reserve)の話 1=心筋血流予備量比の概要=

近年、FFRの測定は重要視されていますね
アンギオグラフィカルに高度狭窄に観えなくても、実は、責任病変だったりすることがあるようです。
また・・・・・
前置きはつまらないので、さっそくFFRの話をしましょう(笑

少し前のものですが(2013)、
安定冠動脈疾患症例で
虚血が証明されていない症例に対するFFR測定はClassⅠA
狭心症状がある又は負荷試験陽性症状において、FFR<0.8の狭窄に対する血行再建術はClassⅠB
※ClassⅠ:その治療または処置が有益、有用、有効であるというエビデンス及び総意が存在する。
LevelA:複数の無作為化試験または、メタアナリシスから得られたデータ
2016年4月~、診療報酬改定によりFFR測定時の保険点数加算が得られた。(詳細は省略)
下の絵を見たことはありますか?
私達が普段、冠動脈造影検査で観ている冠動脈は全体のたった5%なんです。
その先には、細動脈など綿状のような血管が心臓を包んでいるんですね( ゚Д゚)
これ!大事!知ってるか知らないかで理解の仕方が変わりますよ!

では、FFRとは?
病変がないと仮定した血管の最大拡張時の血流量に対する、血管狭窄領域の最大拡張時の血流量の比です。
重度の狭窄病変化判断する生理学的な指標です。
※冠動脈末梢血管を最大拡張させた時のみ測定できます。
ここで、疑問が出てきませんか?
根元の方が太くて、末梢にいくほど細くなっているように思うのですが、冠動脈の抵抗も変化するだろうし、冠動脈の圧力から測定しているので、圧力も変わるんじゃないですか?
DistalからProximalにカテを引いてくると、変化するのは当たり前のような?
それを比較しても・・・???
ここで大切な機能があります!
自動能(Auto regulation)
冠動脈の抵抗は40~130mmHgの範囲で常に変化しています。
血圧や脈拍に関係なく、常に一定の血流を保とうと働いてくれます。
おぉ~~、心臓って優秀!!(≧▽≦)
では、どうすればいいのか?
この自動能を無効化?しない限り、自動調節されて、比較ができないですね。
しかたないですね、お薬を使って、一時的に血管を最大拡張させた状態にしましょう!!
っというわけなんですね!
末梢血管が最大拡張している時には
冠動脈内圧=血流量が比例関係になるわけですね!
さて、では、薬の話もしないといけないし、計算方法も話さないといけないし、この後も盛りだくさんですが・・・・
今日はここまでにしましょう。
今日も勉強になりましたね、それではまた(-ω-)/
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