RO水の作製、供給装置

透析技術認定士を目指す方
透析について勉強したい方
透析技術認定士について改めて確認したい方
資料を作成いたしました。古いものもありますが、誰かの何かの役に立てば幸いです。
※各記事につきましては、随時更新してまいります。
システム名 | 機能 |
プレフィルタ | 粒子・細菌の除去 |
軟水化装置 | Ca2+・Mg2+などの多価イオンを樹脂中のNa+と交換 |
活性炭吸着装置 | 遊離塩素やクロラミンなどの塩素化合物や有機物を吸着して除去 |
逆浸透装置 | RO膜に流入する水に高圧をかけて逆浸透を起こしその他のイオンと細菌を除去し、精製水を作製 |
2次フィルタ | 10μmフィルタで微粒子を除去 |
RO装置 | 塩素イオン以外の溶質は除去(海水を淡水にする) |
UFフィルタ | エンドトキシンおよび細菌を低減させ、ROフィルタの負担を減らす。 |
紫外線殺菌灯 | 260nmの紫外線。7千~8千時間で交換。 |
ETフィルタ | グラム陰性菌の細胞内毒素(ET)を除去 |
透析液供給装置の洗浄
①一般には次亜塩素酸ナトリウムを使用する。
②重曹透析液供給装置ではph,HCO3、PCO2が変化し炭酸塩が析出するため、塩酸、酢酸を用いて週1~2回洗浄する。
③ハイパフォーマンス膜の使用により、低分子蛋白質の除去→配管内の汚染
細菌繁殖→蛋白融解剤による洗浄。
・透析機器外装を清拭するときの次亜塩素酸ナトリウム濃度は500~1000ppm
・多人数用供給装置
透析液循環系
ダブルチャンバ方式 | 1枚のダイアフラムでチャンバ2室に仕切り、電磁弁で流入量と排出量を等量とし、除水は別の除水ポンプで行う。 | |
ビスカス方式 | 密封したチャンバ内にシリコンが封入されたダイアフラムで仕切られた3室の構造、ダイアフラム内のシリコン量で、流入量と排出量に差(除水)を設ける。 | |
複式ポンプ方式 | 流入側と排出側のシリンダーを等量として、ブランジャーをモーターにて動作させ、除水は別途の除水ポンプ。 | |
・個人用透析装置
定容量混合方式 | ダブルチャンバ方式、常に1ストロークの流入量は一定流入ラインに原液注入ポンプによりAおよびB原液を注入・混合する。 | |
定容量混合方式 | ビスカス方式では、ベロコラムポンプの動作と同期し、電磁弁の開閉で規定量の原液をチャンバ内に吸引して混合する。 | |
定量ポンプ混合方式 | 定圧で供給される透析用水に定容量注入ポンプにてB原液、そしてA原液を注入・混合する方式。 | |
フィードバック方式 | 定流量の透析用水に対して、伝導度電極にて計測しながら注入ポンプを帰還制御する方式。 | |
日常点検 | 機器の動作状況を確認するための点検。 | ||||
使用前点検、使用中点検、使用後点検 | |||||
定期点検 | 機器の性能を確認するとともに、次回までの性能を維持するための点検。 | ||||
外観点検、電気的安全性点検、機能点検、性能点検。 | |||||
点検記録 | 修理及び試験の記録の保存期間として3年もしくは有効期間+1年。 | ||||
保守点検 | 清掃、校正、消耗部品の交換 | ||||
※不具合があった場合は不具合報告として製造販売業者に報告するとともに薬事法により厚生労働省への報告義務がある。
・以下の時警報が鳴る(以下以外にもある)
透析液温41度以上、0.01ml以上の血液回路内の気泡を検知、漏血量500ppm以上、ヘパリンポンプのシリンジ内に1.0kg/cm2の圧力がかかった時
投稿者プロフィール

- 臨床工学技士です。他職種を含めた若手の臨床指導に力を入れて研修会・現場での仕事だけでなく、企業・教育セミナー講師、国内外の学会発表・参加、医療雑誌のコラム執筆に挑戦してきました。興味のある後輩達にそのノウハウや情報提供を行い、よりより後輩を育成するべく日々、自問自答です。育てた後輩達はいつか自分と周りの人々を助けてくれると信じています。
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