ICUで使用する機器の紹介

皆さんはICUでどのような機器が使用されているかご存知ですか?

人工呼吸器、血液浄化装置、補助循環装置、、、等々数多くの機器を使用して患者さんの治療に介入していきます。
当然そこでの臨床工学技士の存在は重要であり、必要不可欠です。

今回は、救急・集中治療関連業務の初心者向けに使用する機器(治療)について簡単にまとめたい思います。
(施設によって救命救急センターやICUの業務領域がやや異なることがありますがご容赦ください)

○血液浄化装置(CHDF)

ICU領域においては、循環動態が不安定な急性(慢性)腎不全患者や肝不全、重症急性膵炎、重症心不全、敗血症患者に対して長時間連続的な電解質補正、体液量調整や有害物質の除去を目的にCHDFを施行します。

CHDFとはcontinuous hemo địa filtration:持続的血液濾過透析のことを指します。
CBP(continuous blood purification therapy:持続的血液浄化療法)やCRRT(continuous renal replacement therapy:持続的血液浄化療法)と表記されることもあります。

臨床上はあまり重要ではないと思われますが、日本急性血液浄化学会では以下のように用語が提示されています。

・CBP:1日あたり24時間持続的に行うことを開始時に設定した場合とします。不可抗力で24時間施行できなかった場合も持続的とします。
・CRRT:持続的に、腎補助を目的とした血液浄化法を行います。
・CHDF:持続的に施行する血液濾過透析療法。

透析室で行うHDとICUで行うCHDFの違いについて(施設ごとに多少の違いがあります)

IRRT
(HD,HF,HDF)
CRRT
(CHD,CHF,CHDF)
血流量:QB150〜250ml/min80〜150ml/min
透析液流量:QD400~500ml/min400~800ml/h
(7~13ml/min)
透析時間3回/週 4~5時間24時間持続

CRRTは体液や溶質を緩徐に除去することで循環動態や血漿浸透圧に与える影響を最小限に抑えます。
置換液としてHFやHDFに用いられる濾過型人工腎臓補液を使用します。これはカリウム濃度が低く、リンは含まれていないため、長期間の施行では低カリウム血症や低リン血症に注意しなければなりません。

IRRTは体液や溶質を急速に除去するために循環動態に影響を与えやすく、脳浮腫のリスクも増加させます。

※血漿浸透圧の式
2×(血清ナトリウム濃度+血清カリウム)+血糖÷1.8+血中尿素窒素÷2.8
HDでのナトリウムや尿素窒素の急激な是正は、血中の浸透圧が急速に低下する恐れがあります。急激な浸透圧の低下は血管内から細胞間質へ水分が移動し、更なる循環血液量の低下や脳浮腫のリスクを増大させます。

CHDF施行中は、長時間の抗凝固薬投与を必要としたり、各病態により出血のリスクは上昇します。HDではヘパリン(半減期 約60分 ATⅢ(アンチトロンビン)と結合して抗凝固効果を発揮)を使用することが多いですが、CHDFでは半減期の短いナファモスタットメシル酸塩(半減期 約8分 活性型凝固阻害因子(Ⅻa,Ⅹa,Ⅶa)の阻害作用)を使用することが多くあります。
出血性の症例においては、一時的に抗凝固薬を使用せず施行する場合もあります。

使用する血液濾過器もHD同様に素材に応じてPMMA膜、AN69ST膜(アクリロニトリル/メタリルスルホン酸ナトリウム)、CTA膜、PS膜、PES膜が使用されます。

この中でAN69ST膜を用いた商品のみが、保険適応を敗血症・敗血症性ショックとし、腎不全であることは必須ではありありません。

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投稿者プロフィール

shimoshimo
shimoshimo
ICU中心で働いている臨床工学技士です。
特に呼吸療法関連に興味があります。
いろんな分野の人と仲良くなりたいと思っています。
たまにお酒を飲みすぎてしまい記憶をなくすので、反省しなきゃと思っている今日この頃です、、、

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