CEのためのちょっと役立つ疫学:95%CI
95% Confidence Interval(95%信頼区間)は区間推定の指標として用います。
ここでは標準誤差についても触れますが、標準偏差と標準誤差は別物なので注意してください!
標準偏差:Standard deviation (サンプルのばらつきを示している)
標準誤差:Standard error (平均値のばらつきを示している)
95%信頼区間
*サンプルデータ


95%信頼区間を教科書的に示すと・・・
・真の値を得られたデータの平均と標準誤差で置き換えて計算したもの
・得られたデータの平均から標準誤差(=標準偏差/√N))の2倍の範囲
・式で表すと、
95%CI = 平均値 ± 2×標準偏差/√N
N=症例数
難しいことは置いておいて…
95%CIとは100人の研究者が100回研究した時、
100回の内95回はその区間に真の値を含む
という風に認識してください。
ここで注意が必要なのが、95%CIは
95%の確率でその範囲にデータがある、ということでは無いことです‼
上記の表では Odds Ratio(95%CI) でデータを示しています。
(Odds ratio = オッズ比)
“Influenza infection only”のCludeが 2.03(1.82-2.27) となっていますが、
この研究では粗解析のオッズ比が2.03と算出されたけど、100回研究すると
1.82~2.27 の中に真の値が95回は入ると考えることができます。
その2行下、“Influenza infection and vaccination”では 1.10(0.96-1.27) となっています。
この場合、オッズ比が1.10だけど、100回研究すると
0.96~1.27 の中に真の値が95回は入る、
また95%CIが 1.00 をまたいでいるので
もしかしたらいい影響もあるかもしれないけど、よくない影響もあるかも、と解釈できます。
(*本文の内容とはニュアンスが違うのでイメージとして)
参考文献:今日から使える医療統計,新谷歩,p10-19
投稿者プロフィール
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臨床工学技士、公衆衛生学修士。
趣味はマラソン。“Stata”“Access”“QGIS”を勉強中。
CE×疫学(epdemiology)をテーマに情報を発信していきたいと思います。お気軽にお問い合わせください!
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