腎移植

透析技術認定士を目指す方
透析について勉強したい方
透析技術認定士について改めて確認したい方
資料を作成いたしました。古いものもありますが、誰かの何かの役に立てば幸いです。
※各記事につきましては、随時更新してまいります。
2014年で1598件
レシピエントの死因は感染症>心疾患>脳疾患
生着率は生体腎>献腎移植
・レシピエントの適応条件
末期慢性腎不全(未透析でも行うことがある)
悪性腫瘍がない
全身の活動性感染症がない
Tリンパ球交差試験陰性
腎以外の臓器不全がない
献腎移植は原則血液型を一致させる
生体腎移植では血液型不適合でも可
・ドナーの適応基準
①絶対的適応
全身性の活動性感染がない
HIV抗体陰性
HTLV1抗体陰性
B型肝炎ウイルスHBs抗原陰性
クロイツフェルトヤコブ病がない
悪性腫瘍がない(原発性脳腫瘍、治癒したものは除く)
②慎重に決定
腎機能や尿の異常が指摘された場合
C型肝炎ウイルス抗体陽性
クロイツフェルトヤコブ病の可能性
70歳以上
器質的腎疾患の既往
・生体腎移植ドナーの場合(禁忌)
未成年
臓器提供の意義がわからず、自ら意思を示せない
他の器質的疾患がある(DMなど)
親族以外(6親等以内の血族、3親等以内の姻族)
・腎移植術式
生体腎移植は内腸骨動脈と腎動脈を端々吻合
献腎移植は腎動脈と外腸骨動脈を端側吻合
腎静脈は外腸骨静脈に端側吻合
体重12kg以下では腎動脈は腹部大動脈に、腎静脈は下大静脈に吻合
体重12kg~20kgでは腎動脈は総腸骨動脈に、腎静脈は外腸骨静脈に吻合する。
・免疫抑制薬の種類
ステロイド | メチルプレドニゾン | |
プレドニゾン | ||
カルチニューリン阻害薬 | シクロスポリン | 腎毒性、脱毛、高脂血症 |
タクロリムス | 腎毒性、脱毛、高脂血症 | |
代謝拮抗薬 | ミコフェノール酸モフェチル | 下痢、腹痛、骨髄抑制、感染症 |
エベロリムス | 口腔内潰瘍、蛋白尿、脂質異常症 | |
導入薬 | バジリキシマブ | アレルギー反応 |
ミゾリビン | 高尿酸血症 |
・移植後感染症
ウイルス | サイトメガロウイルス、帯状疱疹/水痘、アデノウイルス、EBウイルス、BKウイルス |
真菌 | カリニ肺炎、カンジダ、ノカルジア、アスペルギルス |
一般細菌 | 緑膿菌、MRSA |
・拒絶反応
超急性拒絶反応 | 移植後24時間以内におきるHLA抗体または血液型抗体による抗体関連拒絶血管内は凝血で充満し、治療には反応しない |
急性抗体関連型拒絶反応 | 移植後3~5日で生じる、抗体関連拒絶反応でステロイドパルス療法(メチルプレドニゾン500mg/日)が無効なことが多く、最近ではPE,免疫グロブリン大量療法、リツキシマブ投与により治療を行っている。 |
急性細胞浸潤型拒絶反応 | 移植後1週間以上で生じる細胞性免疫反応でTリンパ球が関連する拒絶反応で、ステロイドパルス療法(メチルプレドニゾン500mg/日、3日間)により回復する。 |
慢性拒絶反応 | 慢性期に抗ドナー抗体(特にHLADR,DQに対する抗体)が産生され、そのために移植腎が廃絶されることが判明した。 |
投稿者プロフィール

- 臨床工学技士です。他職種を含めた若手の臨床指導に力を入れて研修会・現場での仕事だけでなく、企業・教育セミナー講師、国内外の学会発表・参加、医療雑誌のコラム執筆に挑戦してきました。興味のある後輩達にそのノウハウや情報提供を行い、よりより後輩を育成するべく日々、自問自答です。育てた後輩達はいつか自分と周りの人々を助けてくれると信じています。
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