シャントの特徴と種類

透析技術認定士を目指す方

透析について勉強したい

透析技術認定士について改めて確認したい方

資料を作成いたしました。古いものもありますが、誰かの何かの役に立てば幸いです。
※各記事につきましては、随時更新してまいります。

・AVFの作製の原則

可能な限り末梢に作製

可能な限り非利き手に作製

作成後に穿刺が可能

・AVGの適応

自己血管内シャント製作が困難

自己血管内シャント穿刺が困難

・人工血管の種類

ePTFE グラフト

poluyurethane製グラフト ソラテック

PEP(polyolefin-elastomer-polyester) グラシル

・サイズ

直径6mm,5mmのストレートグラフト

動脈側4mm.静脈側6mmのテーパーグラフト

スティール症候群を呈する可能性が高い症例では6mmのストレートグラフトは避ける。

・動脈表在化手術の適応

AVFによる心負荷に耐えられない

四肢末梢に循環障害があり、スティール症候群の発生が懸念される

吻合する適当な静脈がない

使用中の内シャントに問題が頻発している症例に対するバックアップとして作製

上腕と大腿が選択される。

・上腕動脈表在化の特徴

利点

心負荷がない

吻合すべき静脈がなくても作製できる

外来で手術が可能

欠点

動脈瘤、動脈狭窄を生じやすい

トラブルが末梢循環に直結する

返血の静脈が荒廃すると使用できない

止血にやや時間がかかる。

・長期留置カテーテル(TCC)

血栓形成:脱血側に形成されることが多い

治療:ウロキナーゼ6万単位を生食5mlに溶解。約1時間後強く吸引すると血栓が吸引され、再び脱血可能となる。

感染:透析回路との接続時の感染を防ぐ、トンネル感染を予防する。

・グラフト穿刺

ePTFEグラフトは術後2週間後より穿刺。

poluyurethane製グラフトとPEPは術後24時間後より穿刺可能

・人工血管

ゼローマを形成するのは人工血管のみである。

日本では透析患者の7%

グラフト感染の90%は穿刺が原因

開存率は低い

・Steal症候群の分類

Ⅰ度変色・冷感
Ⅱ度透析中除水により現れる疼痛
Ⅲ度安静時疼痛
Ⅳ度潰瘍・壊死

特徴

動脈硬化や過剰血流が原因となり、手指の血流障害が生じる

軽度の症状であれば血管拡張薬などで対処が可能、強くなれば閉鎖、抜去手術が必要

過剰血流に対して静脈バンディングが有効だが、重症例でシャント閉鎖術が必要。

・吻合法の特徴

端々吻合側端吻合側々吻合
利点過剰血流を呈しにくい,スチール症候群を呈しにくいソアサム症候群を呈しにくい,動静脈の距離が離れていても手術が可能,吻合口の調整が容易閉塞しにくい,吻合口の調整が容易,手術が容易
欠点吻合口の調整が困難,シャントの発育遅延をきたしやすい,末梢循環障害をきたす危険がある,手術がやや困難スチール症候群を呈することがある。動静脈の距離が離れていると手術が困難,ソアサム症候群を呈しやすい
   

・静脈高血圧症

静脈の中枢部に強い狭窄があり、シャント血流がスムーズに中枢側に流入せず静脈圧が上昇し、一部末梢に逆流する。

シャント肢の浮腫、腫脹、発赤、疼痛を生じる。

上腕型、前腕型、手指型(ソアサム症候群)

狭窄部を同定するためには超音波もしくは血管造影が必要。

治療

PTAが第一選択

PTAが無理な場合はグラフトバイパス術が有効

グラフトバイパスが困難な場合はシャントを閉鎖して狭窄部中枢に新たにシャント作製

バンディング術の適応

PTAやグラフトバイパスを施行すると心不全を生じると考える症例

中心静脈の閉塞性病変でPTAが不可能または危険である症例

静脈が全体的に細いため、過剰な血流による静脈圧上昇をきたしている症例

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投稿者プロフィール

Takuya
Takuya
臨床工学技士です。他職種を含めた若手の臨床指導に力を入れて研修会・現場での仕事だけでなく、企業・教育セミナー講師、国内外の学会発表・参加、医療雑誌のコラム執筆に挑戦してきました。興味のある後輩達にそのノウハウや情報提供を行い、よりより後輩を育成するべく日々、自問自答です。育てた後輩達はいつか自分と周りの人々を助けてくれると信じています。

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