人工呼吸とその適応・離脱

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呼吸について勉強したい方

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資料を作成いたしました。古いものもありますが、誰かの何かの役に立てば幸いです。
※随時更新して参ります。

機械的陽圧換気と自発呼吸との違い

呼吸器は陽圧換気となるため胸郭と横隔膜の伸展がない分広がりにくくなる。

シャントはガス交換に関与せずそのまま肺を通過する血流のことをいう。

人工呼吸器が呼吸に及ぼす影響

換気血流不均等性増加、吸気ガス分布不均等性増大、シャント率増大、死腔率増加、肺コンプライアンス増加

圧規定換気では同じ設定圧であっても肺や気道の病態により1回換気量(Vt)は変わる。

PCVは設定した吸気時間内は気道内圧が気低圧で維持される方式である。

陽圧換気下では胸腔内圧が上昇するため中心静脈圧が上昇し、末梢静脈圧との圧較差が減少する。

小児では一回換気量が少ないためコンプレッションボリュームの影響が大きいのでPCVを用いる。

PCVは同一の換気量のVCVに比して低い最高気道内圧で換気でき、その上、平均気道内圧が高くなるため酸素化能を改善できる。

人工呼吸器の適応と原発性肺がんについて

ふぐ中毒、神経筋疾患、ポリオ呼吸筋麻痺

APRV・Bipapについて

APRVは肺保護戦略の1つであり、ARDSのようなCO2のたまりやすい病態でも自発呼吸の温存ができる。

高圧相と低圧相の二相性で、高圧相は高い気道内圧により肺胞が開き、リリースの際に内因性PEEPにより肺胞の虚脱を防ぐ。

2つのPEEPレベルを交互に行う。

PEEPレベルが変動する際に換気が得られる。

自発呼吸の温存、肺保護戦略

通常のCPAPだけでは得られない換気量の増大を図ることができ、気道内圧を低く管理することができる、modifiedCPAPである。

APRV・BIPAPは自発呼吸が消失しても換気を得ることができる。CPAPでは、自発呼吸が消失すると換気が得られない。

極端な頻呼吸を呈する症例(ARDS)などにAPRV・BIPAPは適している。

CPAPについて

酸素化能の改善
胸腔内圧上昇の軽減
肺仕事量の軽減
尿量の減少

成人における急性呼吸不全の人工呼吸の適応

呼吸数<5または>35回/分
1回換気量<3ml/kg
肺活量<10ml/kg
最大吸気圧(絶対値)<20cmH2O
PaO2<60mmHg(FiO2=0.6)
A-aDO2>350mmHg(Fio2=1.0)
PaCO2>60mmHg
Vd/Vt>0.6

※呼吸器の状態は『換気力、酸素化能、換気効率』の3項目で評価

急性呼吸不全の導入基準については、酸素吸入をしてもPaO2が上昇しない場合または、PaCO2が60mmHgを超える場合について

慢性呼吸不全の人工呼吸器適応基準

高二酸化炭素血症に加えて以下の症状があった場合

意識障害
呼吸数の異常(RR>40またはRR<6)
pH≦7.2
強い低酸素血症(PaO2≦45mmHg)
シーソー様呼吸の存在
去痰不能

ウィーニング開始の前提条件

循環動態の安定、感染の鎮静化、酸塩基平衡の是正、意識レベルの改善、栄養状態の改善

肺損傷を予防するため吸気プラトー圧は30cmH2O以下に保つ

ARDSでは圧容量曲線がS字を呈する

ARDSでの人工呼吸では肺損傷予防のために高二酸化炭素許容換気を行う。

人工呼吸器の初期設定

調節呼吸CPAP,SIMV,PSV
1回換気量(小児)12~15ml/kg
1回換気量(成人)8~10mL/kg
吸入酸素濃度0.6~1.0
IE比1:2
EIP(休止時間)1呼吸サイクルの10%

PSVは患者の吸気速度に合うように流量が送られる。同調性がいい。

APRVはいつでも自発呼吸を行うことができる。

SIMVは同期式間欠的強制換気、患者吸気に同期を得るため自発呼吸出現時に用いられる。

CMVは強制換気であり、自発には同調せずファイティング現象を生じる。

IRVはIE比を2:1などと吸気時間を長くした方式である。酸素化能の改善は望めるが、調節換気でしか用いられない。(ファイティングの可能性あり)

PEEPの特徴

1、呼気終末を陽圧で保つ。

2、調節換気でCPPV、自発呼吸ではCPAPと言う。

3、FRCを増やしてPaO2を上昇する。

4、通常PEEPレベルは5~15cmH2Oにすることが多い。

5、CPPVでじゃ副作用が多い(循環制御、尿量減少、圧外傷、脳圧上昇)

EIPとは1呼吸サイクル(吸気開始から次の吸気前まで)の10%の時間を設定し、吸気時間に含まれる。

EIP不可により、呼気ガスの不均等分布の改善に寄与する。機能的残気量の増加はPEEPにより得られる。

上は異コンプライアンススの算出に用いられる。

EIPの終末期の圧をプラト―圧という。

ウィーニング開始指標

換気予備力努力性肺活量(FVC)、最大吸気圧(MIP)
酸素化能PaO2、PaO2/FiO2
換気能力PaCO2(Vd/Vt)
呼吸数10< <30回/分
肺活量>12~15mL/kg
分時換気量<10L/分
PaO2(FiO2=0.4)>70mmHg
A-aDO2(FiO2=1.0)<350mmHg

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投稿者プロフィール

Takuya
Takuya
臨床工学技士です。他職種を含めた若手の臨床指導に力を入れて研修会・現場での仕事だけでなく、企業・教育セミナー講師、国内外の学会発表・参加、医療雑誌のコラム執筆に挑戦してきました。興味のある後輩達にそのノウハウや情報提供を行い、よりより後輩を育成するべく日々、自問自答です。育てた後輩達はいつか自分と周りの人々を助けてくれると信じています。

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19:20~19:35 トーク①(10min)
19:35~19:50 トーク②(10min)
19:50~20:00 ブレイクアウトルーム(10min)
20:00~20:05 休憩(5min)
20:05~20:20 トーク③(10min)
20:20~20:35 トーク④(10min)
20:35~20:50 トーク⑤(10min)
20:50~20:55 ブレイクアウトルーム(5min)
20:55~22:00 次回案内 / 写真撮影