新生児の呼吸と循環器の解剖と機能

呼吸療法認定士を目指す方
呼吸について勉強したい方
呼吸療法認定士について改めて確認したい方
資料を作成いたしました。古いものもありますが、誰かの何かの役に立てば幸いです。
※随時更新して参ります。
呼吸数 | 30回/分 |
気管内径 | 5mm |
気管の長さ | 4cm |
1回換気量 | 6~10ml/kg |
死腔換気量 | 2.2ml/kg |
・心臓 | |
心拍数 | 120~140回/分 |
循環血液量 | 160ml/kg/min |
新生児の体重あたりの1回換気量や死腔換気量は、成人とほとんど変わりない。
気管の長さや気管内径は、細く短い。
喚起回数は、成人と比較すると2倍程度。
代謝が良いためたくさん酸素を消費する為、呼吸数を増やして喚起回数を稼いでいる。
心拍数は、120~140回/分程度で、成人の2倍。
新生児の場合、心拍数100回/分以下を除脈、200回/分以上を頻脈。
また、60回/分以下では、心停止といって、肋骨圧迫(心肺蘇生)を開始する基準となっている。
鼻呼吸が中心
新生児は、鼻呼吸が中心です。そのため、鼻が詰まると呼吸不全になるので注意が必要
腹式呼吸が主体
新生児の呼吸は、腹式呼吸が中心となります。腹式呼吸とは、横隔膜を大きく動かすことにより肺を膨らませる呼吸。
ただ、新生児の横隔膜は相対的に挙上しているため、腹式呼吸の効率が悪く、呼吸筋は疲労しやすい状態になっている。
上気道が閉塞しやすい
頭部が大きく、気道軟骨が脆弱の為、上気道閉塞を起こしやすいという特徴がある。
肺血管抵抗が高い
新生児早期は肺血管抵抗が比較的高い状態にある。その理由は、胎児が羊水の中では、肺呼吸をしていない為、肺動脈は狭窄して肺に血液をあまり流さないようにしていたから。
出産すると、狭窄していた肺動脈が自然に拡張しますが、出産後すぐは肺血管圧が高いとされている。
投稿者プロフィール

- 臨床工学技士です。他職種を含めた若手の臨床指導に力を入れて研修会・現場での仕事だけでなく、企業・教育セミナー講師、国内外の学会発表・参加、医療雑誌のコラム執筆に挑戦してきました。興味のある後輩達にそのノウハウや情報提供を行い、よりより後輩を育成するべく日々、自問自答です。育てた後輩達はいつか自分と周りの人々を助けてくれると信じています。
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