OneCEセミナーにご参加いただきまして、誠にありがとうございます。

12月11日(土)に開催されました、

・OneCEセミナーVol.21 社会人力UP チームビルディングと医療安全

内で、演者に寄せられた質問と回答をフィードバックさせていただきます。

時間内に回答できなかった質問に対してもお答えいただけていますので、ぜひご一読ください。


匿名希望

チームでの作業に参画しやすい雰囲気を作る為に双方向のコミュニケーションを高める方法を教えて下さい。

荻 先生

「あなたがいることで助かっています(頼りにしています)」ということを必ず伝えるようにしています。あなたがいることで安全が高まる、あなたがいることで何かしらのサジェスチョンをしてくれることでコミュニケーションが深まる、というようなことを伝えて、チームの意思決定に積極的に参画してもらえるようにしています。

松田 先生

まずは、自分みずから自己紹介含め、率先して話すようにすると他のメンバーも打ち解けやすくなるかもしれませんね。あとは、どんな発言も受け入れ、否定しないことも大切です。世間話から始めてみるのもいいと思います。

匿名希望

部下とのコミュニケーションに失敗した場合、どう乗り越えていけばいいのかわからず、チームがぎくしゃくすることがあります。上司としてどのような歩み寄りが必要か、また、部下として行えることがあればご教示ください。

荻 先生

指示命令系統上の指示などは課された役割として行いますが、 業務遂行上の目的に対しての責任は立場がどうであれ基本的には同等の立場です。人は必ずミスをしてしまう生き物ですので、自分が起こしてしまったミスに対しては素直にミスを認め謝罪をする、部下のミスについては繰り返さないように前向きな検討はするけれども、ミスを責めるようなことはしない。素直な気持ちで対等の関係を気付いていくこと、たとえミスがあっても、そのことに関してフラットな感情で処理できるような関係を普段から意識することが大事なのだと思います。

松田 先生

焦らず、ゆっくりと。解決を。周囲のほかのプレイヤーも交えたりなど、対話を繰り返すことで解決していくということもあるかと思います。

匿名希望

チームを機能させるために必要不可欠な「自分を知ること」について、御社で行なっている具体的なトレーニング法がありましたらご紹介いただけると幸いです。

荻 先生

他人がどう評価しているかという観点でのお話であれば、あまり気にする必要はないのではないでしょうか。目標や目的という大きなビジョンに向かって、自分がどうしたいのか、何をしたらよいのかというマインドに切り替えられると良いのではないでしょうか。アドラー心理学においても、「他人の評価を気にするな」と言われています。

一方で、緊急事態などにおいて自分を客観視して冷静な判断、行動をとるという意味においては別の話となりますが、こちらの話は長くなってしまうので、別の機会に…

松田 先生

鳥の目で一歩離れた位置から、自分を俯瞰して見てみることもいいと思います。

司会(市川)

補足…

自分を知るというのは、なかなか難しいことのように思います。MBTI理論に基づいた性格判断の16Personaritiesや、エニアグラム性格診断などの分析ツールもありますが、自分が性格的にどういう傾向(せっかち、勘違いしやすい、ポカミスしやすいなど)にあるのか、スキルや知識面でどういったことが得意で、何が苦手なのかなどを自分なりに考え、普段の行動レベルで自戒的な行動基準(発言する前にはもう一回頭の中でよく考える、カッとしたときには冷静になるまでそのことに触れない、など)を定めるというだけでも十分な効果が得られるのではないでしょうか?

匿名希望

教える側に問題がある、というのを逆手?にとられ自分の反省をしないことに困っています。トレーナーも反省すると同時にトレーニーの内省を促すにはどうしたらいいですか。

荻 先生

「トレーナーがちゃんと教えてくれないからだ!」という発想は、典型的な依存型人間の発想です。自分ができない事の責任を他に転嫁することで、逃げようとしているわけです。いまやっていることが、自分の夢や目標に対してどのように繋がっていくのかを理解していないと事の表れだと思うので、「それって何の役に立つと思う?」「これ出来たら患者さんの為になるよね、喜ぶよね!」というように自立的な思考を促すようにしてみてはいかがでしょうか。

松田 先生

学校などでも同じケースはあります。教える側、教わる側どちらも様々なので、(可能であれば)教える側を変えるのも手かと思います。そのうえで、できたの?できないの?という振り返りをしたら良いと思います。

匿名希望

フライトでは毎回違うクルーでチームを作る難しさがあるように想像しますが、医療現場も似た状況が少なくないように思います。そのような現場におけるチーミングに効果的な方策はありますでしょうか?

荻 先生

「あなたのことをちゃんと尊重しています」という姿勢が大事です。些細なことでも声掛けしにくい空気は形成されてしまうので、例えば最初の挨拶一つとっても返事をしない、ぶっきらぼうな返事をするということは避けるべきです。まずは笑顔でさわやかに挨拶を心がけたらいかがでしょうか。

松田 先生

TeamSTEPPS(※下記参照)があると問題は発生しないように思います。

ただ、相手がコミュニケーションを取りたがらないのであれば、間を読みながら自分からコミュニケーションを取りに行くこともしてみてはいかがでしょうか。

匿名希望

他職種の仕事や業務の実情を把握したり、他職種とのコミュニケーションでご苦労なさったことはございますか?

松田 先生

他職種のことは、当然、わからないこと(知らないこと)ばかりですよね。 なので、とにかく【教えてください】と、常に丁重に学ぶ姿勢が大切です。

匿名希望

延命治療の選択など尊厳死という観点からも医療(医師)の裁量は選択肢は多岐にわたるかと存じます。日本の医療が封建的でなくなるのは難しいと思います。コミュニケーション能力を磨くことはもちろん大切ですが、臨床工学技士がボトムアップできる実例などあれば知りたいです。

荻 先生

文化を変えていくことかな…と思います。 どんなに難しいと思っても、実現は可能です。 一番大切なことは、理想の共有です。そして、理想を共有できる仲間です。 私も、コンピテンシーベースの訓練導入を進めてきましたが、航空局は全く理解など示してくれない中、進めてきました。そんな中でも、同じ思いを持った仲間が集まって、航空局の管理下であってもできることを模索して、訓練を変えて、機長昇格訓練を変えて、コンピテンシーベースによる訓練実績を積んでいきました。その結果、航空局がコンピテンシーベースの訓練導入に踏み切った時には、実際に運用しているものとして、意見を全面的に採用してもらうことができて、理想とする環境を作っていくことができました。 文化を変える話ですが、日本航空でも文化を変えるのには時間を要しました。コンピテンシーベースによる訓練が現場に根ざすのに要した期間は、3年かかっています。さらに、今導入している、最新の訓練導入後も、その理解にはやはり3年を要しそうです。 良くなるであろう未来を、いろんな人に話していくことが重要です。そして、それがやがて力になって、ムーブメントになって、大きなうねりを起こすことができます。 諦めないで、前に進んでみることをお勧めします。

松田 先生

実例は、なかなか難しいですが、 倫理、医療倫理、臨床倫理、ACPなどを学んでみるといいと思います。院内の倫理コンサルチームがあれば、そこに相談し、学んでみるのも参考になるはずです。

匿名希望

医療職の場合、その対象が患者様であるが故に、価値観のずれを感じて、どうしても部下に感情的になってしまうこともあります。こういった場合の対応などを教えて頂ければありがたいです。

荻 先生

まず、多様性の本質を理解しなければいけないかもしれませんね。 多様性という言葉を耳にする機会が非常に多くなっていて、LGBTQにスポットが当たりがちですが、決してそうではありません。 LGBTQも多様性の一面でしかなく、本当はその奥にあるそれぞれの価値観…という観点で理解しなくてはいけません。一人として、自分と同じ価値観の人は世の中には存在しません。 また、問題の正解も一つではありません。言い方を変えると、この世に正解などありません。 その時点で正解と思われるものは存在するかもしれませんが、時代が変化すると、不正解になることがあります。 つまり、自分が持っている価値観に沿って出した答えは正解ではなく、あくまでも一つの選択肢と考えるべきです。 このように考えることができるようになれば、きっと感情的になることは無くなると思います。 その上で、たとえば何がその患者にとってベストと思われるか…という観点で、議論することで、きっとベターな、そしてその時におけるベストな答えが出てくると思います。 ファシリテートする場合の肝は、実は自分で答えを持たないで、フラットな気持ちで話を聞くことなんです。そうでないと自分の答えに誘導してしまいます。教育という観点で進める場合は、本人が納得する答えを持たせるべきです。ファシリテーションは、相手が不足していると思われる観点に目を向けてあげるお手伝いをし、その上で本人に答えを見つけさせることです。

松田 先生

その通りですよね。
ただ、感情的に話しても結局何も伝わらないため、
まずは落ち着き、少し時間をあけ、それから話してみて下さい。アンガーマネジメントを学んでみるといいと思います。

匿名希望

上司からパワハラを受けていると感じた場合の対応策はなにかありますか?技師長に報告してもあまり効果がありません。過去にも3名パワハラによって精神疾患を患い退職された方がいます。技師長ではなく弁護士に報告したほうがよいですか?

荻 先生

難しい問題ですね。状況が正確に把握できないままお答えすることは、間違えた方向の回答になる可能性がありますが、自立型人材という観点でお答えしてみます。 自立型人材育成の観点では、環境を変えることはできませんが、自分自身は変えることができるということです。 たとえば、非常に厳しい人がいた場合、その人は私を潰そうとしている…と取るのか、それとも、私のことを真剣に考えて、成長を望んで厳しく接している…と受けとるのかでは大きく異なります。 つまり、マイナスに受け取るのか、プラスに受け取るのか…成長できるチャンスと捉えられるか…です。 プラスに受け取って、相手の言うことを好意的に接することができるようになると、環境は大きく変わってきます。そして、当然自分自身も成長できます。 ただし、相手が理不尽な場合は問題が異なります。この場合はしかるべきところで相談すべきかと思います。 https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/inquiry-counter ちなみに、理不尽な人も変わるチャンスかもしれません。これを話すと長くなるので、またの機会に…

松田 先生

弁護士の前に、院内のハラスメント対応部署、ハラスメント委員会?などが必ずあるはずですので、
まずはそこへ相談してみて下さい。


 皆様より寄せられたアンケートのテーマ要望では、

・若手~中堅の育成に関すること

・チームビルディング

・組織論(ティール組織など)

・ファシリテーション

・技士会がやらない幅広いこと

など様々なものが上がってきました。

今後も、希少性が高く、かつ実践的な、皆様のお役に立てるセミナーを企画していきたいと考えております。

今後も、私たちOneCEの活動に、ご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

OneCE セミナー情報

OneCE Vol.21 チームビルディングと医療安全 Webセミナー
         
皆様のご参加を心よりお待ちしております。